【映画の感想】『恋人たちの予感』メグ・ライアン主演の良質なラブコメディ
目次
あらすじ
サリーがはじめてハリーに出会ったのは、大学卒業後NYに向かうまでのドライブ。歳月が過ぎ、空港でばったり再会した2人は「何でも話せる異性の友達」というスタンスを崩さずに接し、お互いの恋人についても相談し合う仲。だが、それぞれが独り身になった時、二人の関係は微妙なバランスに……。(amazonの内容紹介から恋人たちの予感<特別編> [DVD])
メグ・ライアンは一時期ラブコメディの女王的な存在で、『めぐり逢えたら』(1993)や『ユー・ガット・メール』(1998)などヒット作がある。これらの二作は本作で脚本を務めたノーラ・エフロンがやはり脚本を務めている。
ところで原題はWhen Harry Met Sallyで、邦題は『恋人たちの予感』
マーケティング重視で内容が軽視されたような邦題の付け方が話題になりがちだけど、今作に限っていえばとても小洒落たタイトルではないだろうか。
予告編
When Harry met Sally... (1989) - Trailer HD Remastered
本作の魅力と見どころ
①お喋りなメグ・ライアンが可愛い
本作でメグ・ライアンが演じるのは少しお喋りで「ネアカ」の女性サリー。チャーミングなんだけど、料理の注文がやたらめったら長くて細かい。正直バイト先に来たらまあ面倒に感じるお客さんだ。
サリーの髪型(ソバージュって言っていいのか)にもハリーのトレーナーにも時代を感じるんだけど、80年代から90年代の電話とか小物が可愛い。初期のフルハウスみたいな雰囲気かな。
ちなみに、最近のメグ・ライアンは整形で様子が変わってしまったことが話題になっていたけれど、ヒュー・ジャックマンと共演した『ニューヨークの恋人』(2001)などのころはまだまだ可愛かったと思う。ヒュー・ジャックマン演じる貴族もめちゃくちゃ格好よかった。(たしか明石家さんまがメグ・ライアンが好きと発言していたっけ)
なんとなく、キャリスタ・フロックハートってメグ・メグライアンに雰囲気似てるかも。
②男女の率直で軽妙な会話
一番の見どころは二人の軽妙なやりとりだろうか。
割と売り言葉に買い言葉で喧嘩しがちではあるんだけど、恋人未満の友達以上の二人が反目し合いながらも友情(?)を育んでいく様子はキュートだし、率直に語られる会話も男女の文化や見方のギャップを明らかにしていて興味深い。
映画の中の男女の会話って、内容も知的でユーモアがあって楽しいものが多い。そして、楽しいお喋りがある映画は何度でも繰り返してみたくなる。
例えばリチャード・リンクレイター監督の『ビフォア・サンライズ』(1995)『ビフォア・サンセット』(2004)『ビフォア・ミッドナイト』(2013)もそう。
③マンハッタンに実在する美味しそうなお店「カッツ・デリカテッセン」
この映画で名所となったマンハッタンのロウアー・イースト・サイドにあるユダヤ系の飲食店「カッツ・デリカテッセン」のシーンは見ものだ。なんとメグライアン演じるサリーが「セックスで感じてる振りをしてる女性」をハリーに演じてみせる。とくにユーモラスなシーンのひとつだ。
このお店、映画に取り上げられたことですっかりニューヨークの名所らしく、ガイドブックに必ず載っているという。
後述の岡田斗司夫さんの動画によれば、ディズニーのミュージカル映画の『魔法にかけられて』でも登場したらしい。見たけどあまり覚えてない。
ちなみに、デリカテッセンは、簡単にいうとお惣菜屋のことらしい。
デパートやスーパーマーケット内部のデリコーナーである場合と、独立した商店である場合がある。アメリカ合衆国では独立したデリはソフトドリンク、低アルコール飲料(ビール等)、生活雑貨等も取り扱っており、コンビニエンスストアの役割も果たしている。注文に応じてサンドイッチを作ってくれる店舗が多く、店舗内に飲食設備を設けて、ファスト・フード店、または、カジュアルレストランとなっているところも多い。
ミーハーとは思いつつも、ニューヨークに行ったら尋ねてみたい場所だ。名物のパストラミ・サンドも美味しそう。
岡田斗司夫さんもカッツ・デリカテッセンでサンドイッチ食べた感想を動画で語っている。
パストラミ山盛りで試食させてくれるらしい。やべぇ。